2008年 初秋号|エマナックニュースバックナンバー

田中@社長からのご挨拶

拝啓 秋冷の候、時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。毎度格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
時が過ぎるのは早く、私が代表取締役社長の役を拝命してから、丸6年が経ちました。まだまだ未熟な経営者ですが、エマナック・グループがこの6年間にあったさまざまなことを一つ一つ乗り越え、今日までこられたのも、ひとえに皆様のお力添えがあっての事と心より感謝申し上げる次第でございます。この6年間の歩みの中で私たちが手がけてまいりました新しい事業を以下にご紹介いたします。

  • 平成17年 愛瑪納克(東莞)高級五金件有限公司 設立
  • 平成18年 株式会社タナカプリコート名古屋工場 設立
  • 平成19年 株式会社田中熱工京都工場 設立
  • 平成20年 10月16日 株式会社エマナック東日本 設立(杉戸工場のグランドオープンは平成21年3月と決定しています)

これまで父が興し作り上げてきた基盤の上に、私たちのあるべき姿を考え、時代のニーズに合わせた発展を心がけてまいりました。幼いころからずっと一心不乱に働く父の背中を見てきましたが、私もこの年齢でようやく父の創業当時の想いを理解できるようになり、改めてその難しさを実感しています。

今回は春のエマナック・ニュースでも紹介させていただきました埼玉県杉戸町の新工場の詳細と共に、今なお、成長を続けているエマナック・グループと、これからのあるべき姿について想いをつづりたいと思います。

杉戸新工場

株式会社エマナック東日本 2009年3月稼動開始

エマナック・グループは、日本全土をカバーできる体制を整えるため、総投資額10億円をかけ株式会社エマナックの100%出資会社として、埼玉県杉戸町の杉戸深輪産業団地に、株式会社エマナック東日本を設立いたします。当初予定していたとおり順調に稼動に向け進んでおり、年内には建物を完成させ、1月下旬に1号炉、2月中旬に2号炉を搬入し、その後稼動テストを行って2009年3月中旬にグランドオープンを予定しております。

本工場は、敷地面積2008.69平方メートル、床面積1169.95平方メートルの大きさで、調質(ボルト・ナットの焼入れ、焼戻し)を行い、焼入れ対象ボルトはM寸の大きいもので、強度はT12.9をも可能となっています。(京都工場の焼入れ対象は小さいものM3まで可能)最大の特性としては、東洋炉工業製の1トン炉を2ライン設置し、焼戻し時の炉内の雰囲気を限りなく無酸素の状態にすることによって、製品の外観を素地に近い状態でお客様にお渡しすることができる点です。

「炉内の状態を限りなく無酸素にする」このことに加え工程の前、中に万全に洗浄を行うことにより、次工程の表面処理を効率的に行うことが可能となりました。この工場は京都とほぼ同じ生産環境であり、これが「トータル品質」というエマナック・グループが目指し、そして提案させていただきたいコンセプトです。

トータル品質とは

トータル品質というコンセプトの一つに、リスクヘッジという考え方があります。いついかなる状況であっても、お客様には安定して品質の高いものをお届けする。我々はこのお客様へのリスクヘッジに重きをおきました。その具体的施策としては、各工場に2ラインの設備を設置します。

一方の機械に不具合が生じてしまった際、もう一方の機械にて対応し、お客様にご迷惑をおかけすることのない環境を整えること。今回はこれに加え、京都と同じ生産環境を埼玉県に設置することで、全国的なリスクヘッジを実現できたと考えています。コスト面だけを考えれば1ヶ所に4ライン設置するほうが効率的ですが、京都から離れた場所に設備を設置したかったのです。

その最大の理由は、一方の工場に万が一天災が生じても、もう一方の工場にて対応できるシステムが整うからです。このような考えに至ったのも、お客様に安心していただくためには何が必要なのか、ということを追求してきた結果であります。

まだまだやらなければいけないこと、至らない点もたくさんあるかと思いますが、今後もさまざまな改善を踏まえながら、お客様目線で取り組んでまいります。埼玉県東部へお越しの際はぜひ、エマナック東日本の杉戸工場へもお立ち寄りいただき、ご覧になってください。いつでもお待ちしております。

組織とは

京都工場の立ち上げから得たもの

京都工場を立ち上げた際に、設備と技術力さえあれば「調質(つまり、ボルト・ナットの焼入れ、焼戻し)受注」は、多分に見込めるものと考えておりました。しかし、実際には思ったようにいかず、なぜこのような状況になったのか自問自答し、数名の専門家に意見を聞き、現場を歩き管理職や社員と対話をしました。

その中から「全身全霊」で仕事に取り組む、という一つの大事なことに気づかされました。全身全霊とは、ただ単にお客様の生み出した「製品」に、熱処理屋としての処理をし、それらを納入するだけではありません。その「製品」がどんな想いで作られ、どのように使用する為に作られているのかということまで考え、そこに魂をこめた仕事を施すことです。技術と設備だけではなく、人間の心を作り上げなければ、「製品」に魂をこめることは不可能です。私たちが熱処理を施したお客様の「製品」がどのような形で社会貢献をしていくのか。

「ただの処理屋」で終わってしまわず、「製品」の成り立ちからその行く先を考えてこそが私たちが目指す真のサポートカンパニーの姿なのです。

組織の成長

株式会社エマナック東日本を設立することによってまたひとつ、エマナック・グループが大きくなります。組織としての力がまたひとつ拡大され、お客様には安定して商品を納入する体制が整います。そしてその反面、その組織力を良い方向へと向かわせ、成長させていく責務が伴ってきます。京都工場を立ち上げた際のように高を括ってはおりません。前回の立ち上げから学んだものを、エマナック・グループ全員が共有し、しっかりと活かして、私たちの目指す真の熱処理の姿を社員一丸となって実現していく事で、会社、組織というものが育っていくと考えています。

昨今、各業界において不祥事が相次いでおります。そのような行為はお客様に対する背信行為であり、私たちが目指す姿では到底ありえません。私たちはあえてエマナック・グループにお任せいただいた真意を受け止めて、お任せいただいた一件一件に対して、嘘偽りなく、誠意ある対応を徹底しています。その結果、私たちに任せて「本当に良かった」と思っていただける事こそが私たちの喜びでもあるのです。

前回の立ち上げの際に気づいたことを大切に、またこれから気づくであろう事に真剣に向き合って改善していく。現在の出来が最善の答えであるとは思っておりません。日々の中で、今日より明日、明日より明後日と改善をしていくべきものと考えています。事業を興すことの難しさ、それ以上に組織をいかに成長させ、良い方向へ向かわせるか。その難しさに私たちは今まさに直面しながらも、常にお客様、あるいは社員と「エナマック・グループのあるべき姿」を共有し、その方向へ進もうとしています。

最後に

この6年間を通して、新しい事業への取り組みを積極的に行ってきました。今後、組織としての成長を遂げながら日本国内、中国工場の体制の一層の強化をはかり、全世界の方々にエマナック・グループを知っていただきたいと思っています。「あの会社に任せれば安心で期待以上のものが返ってくる。」そう思っていただけるよう日々精進していく次第です。

エマナック・グループはまさに、これまでの「創業力」から「総合力」を備えた企業への進化、トータル品質のコンセプトの元、さらにお客様に安心を与えられるリスクヘッジを備えた体制へと進化し、お得意先様一件一件に満足していただけるよう努力していきます。今後も変わらぬご支援よろしくお願い申し上げます。